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全員留学(ENGINE)について

                                                    令和4年11月  

                                                                                                 全員留学(ENGINE)について

千葉大学教育学部長  

                                                              小宮山 伴与志

 千葉大学では、平成31年1月に「千葉大学グローバル人材育成”ENGINE”」を策定しました。授業料引き上げ分を財源の一部とし、「在学中の海外留学の必修化(全員留学)」「イングリッシュ・コミュニケーションの拡充」「ICTを活用した多方向個別学習システム(スマート・ラーニング)の構築」を三本柱に据えて、グローバル人材の育成に取り組んでおります。三本柱の一つである「全員留学」については、留学プログラムや留学支援体制の強化を進めてまいりました。教育学研究科は令和2年度入学生から、教育学部は令和5年度入学生から、「全員留学」を卒業・修了の必須要件にしております。

 ところが、新型コロナウイルス感染症の影響や変動する世界情勢の不透明な状況により、学生の安心・安全な留学を実施することが困難な状態になりました。そこで、代替措置としてのオンライン留学プログラムの開発に取り組んでまいりました。教育学部・研究科独自のオンライン留学プログラムも準備し、実施しております。また、各国における水際対策や行動制限が緩和されてきたことを受けて、令和4年度前期からは、大学が安全を確認できるものに限って渡航を伴う留学プログラムを段階的に再開しております。オンラインを含む留学プログラムへの参加者には、留学費用の一部として最大10万円を大学から支援いたします。

 しかしながら、いまだ海外渡航に関する様々な制約等が継続している状況であり、渡航に健康不安を感じる学生に対する配慮も必要であることから、渡航を伴う留学プログラムの全面的実施には至っておりません。令和5年度以降の取扱いについては、今後の新型コロナウイルス感染症の流行状況および世界情勢等により判断し、あらためてお知らせします。渡航を伴う留学プログラムへの参加を原則とする基本方針は保ちつつ、学生の安全確保や履修計画に支障が出ないよう十分配慮しながら判断してまいります。なお、教職大学院(高度教職実践専攻)の学生は、所定の科目の履修をもって海外留学に替えることができます。学部生や大学院生(学校教育学専攻)の学生のうち、特段の事情があって海外留学が困難と認められる学生についても同様です。

 教育学部には、教育実習など卒業要件にかかわる授業科目があります。このため、卒業要件にかかわる科目と重なるおそれがある期間については、留学プログラムへの参加を原則として禁止いたします。短期留学プログラムが多数実施される第3ターム(夏休み期間)と第6ターム(春休み期間)のうち、在学期間中の2回程度は参加禁止期間に該当する場合があります。所属コース等によって異なりますので、『留学の手引き』やMoodle等にて確認が必要です。入学後は早めに留学プログラムとその実施時期を検討し、計画的に留学することをお勧めします。コースによっては1年生のうちに留学することもご考慮ください。なお、事前に申請のうえ承認された場合に限って、長期留学のため教育実習等の実施学年を変更することができます。