教育心理学選修

教科の枠組みにとらわれず子どもがかかえる心の問題に広く対応できる人材の養成を目指しています。児童の発達や学習に対する科学的な研究方法を土台に、生徒指導、教育相談、学習指導などに関して実践的に考える力を身につけます。

 

【教育心理分野とは?】

 
小学校教員免許の取得をめざしながら,同時に,教育心理学に関する授業を専門的に履修するコースです。

現在,学校現場では不登校やいじめなど子どもが抱える問題が多様化しています。こうした諸問題のほとんどは子どもが抱える心の問題ともとらえ直すことができます。

そのような現状をふまえ, 教育心理選修では,主に児童心理学,学習心理学,臨床・カウンセリング心理学,社会心理学などの基礎や応用について学びます。これらの知識を生かし,教科の指導はもとより,現場の子どもの心の問題や子どもをとりまく諸問題に実践的にも広く対応できる教員を育成していきます。

 

【教育心理学選修の目指す教員像】

 

  • 子どもの心が理解でき,子どもに寄り添えられる教員。また,子どもがかかえる心の問題に広く対処できる教員。
  • 教育心理学の理論に裏付けられた,分かりやすく,楽しい授業が展開できる教員
  • 子どもの発達や学習過程に関する教育心理学的な知識を土台とし,生徒指導,学習指導,青少年の適応指導などに関する実践的な対応のできる教員。

 

【教育心理学とは?】

 

  • 子どもや青年の成長発達に伴う心や行動の変化の過程
  • 子どもが教育や文化,社会から様々な学習を通して変化してゆく過程
  • 子どもが成長・発達するなかで生ずる様々な不適応を解決するための支援等について心理学的に研究する学問といえます。

 

【教育心理学の具体的な研究領域】

 

  • 子どもや青年の成長,発達を扱う児童心理学,青年心理学等
  • 学習の過程を扱う→学習心理学等
  • 子どもの不適応,障害などの問題を取り扱う→教育相談,臨床心理学等
  • 学校における子どもや教師の人間関係,クラス運営等の問題を扱う→教育社会心理学等

 

【高度な専門性と実践力の育成】

 
こうした目標のために,教育心理学に関する理論と実践に関する科目を中核として,高度な専門性を身につけるための授業科目を開設しています。

 

▶︎年生(教育心理学への入門)

・「発達と学習の心理学」
発達や学習の基礎的なメカニズムについて学習します。

・「新入生セミナー」
小学校教員になるための基本的な事項に加え,教育心理学の基本的な研究方法を学びます。

※写真:新入生セミナー(1年次)の演習風景


▶︎2年生(教育心理学を専門的に深める段階)

・「教育心理学基礎演習Ⅰ」
実験やアンケート調査など実際に体験してみることで,心理学的に分析する方法を身につけます。

・「児童発達心理学」
教育活動に不可欠な子どもの心の発達について学びます。特に、子どもが社会の中で生きていく上で重要な自己や他者の心の理解、ことば、対人関係に焦点をあて、その発達プロセスについての理解を深めてもらいます。

▶︎3, 4年生(授業やゼミで専門的な知識をさらに深め卒業論文を作成する段階)

さらに,演習科目,授業科目などを通して教育心理学の専門的な知識を深めます。
科目例「児童・生徒の不適応」「学習心理学の基礎」「生徒指導の社会心理学」
「生徒指導とコミュニケーション」「教師の授業力育成」等

 

1:3年生から所属するゼミでの学習風景

2:教員採用試験に向けての模擬授業風景

 

【教育現場でのボランティア活動】

 
大学の授業に加え,希望する学生は,不登校の児童や生徒が通う施設,知的障害の児童・生徒が通う学級などのボランティア活動に参加しています。教育心理に関係した現場を体験するチャンスも開けています。

 

【卒業後の進路】

 
卒業後の進路は,小学校の教員を中心に,中学校の教員や公務員,さらに民間企業などと広範囲に及びます。主に教育心理学や臨床心理学を学ぶために千葉大学や他大学の大学院へ進学する卒業生もいます。

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